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TFCC損傷|手首の小指側の痛みをどう考える?

肩・腕・手の症状 2026.08.27

こんにちは。

武蔵浦和にあるリップルオステオパシー整体院の院長、中野です。

今回は「TFCC損傷」について、当院ではどのように考え、どのようにアプローチしているのかを書いていきます。

TFCCは「三角線維軟骨複合体」と呼ばれ、手首の小指側に存在する複数の靭帯や線維軟骨などから構成されています。

転倒して手をついた時などの外傷だけでなく、手首を繰り返し使うことで負担が蓄積して症状が出ることもあります。

ではTFCCに痛みがある場合、TFCCだけを治療すればいいのでしょうか。

当院では、まず**「なぜTFCCに負担が集中したのか?」**を考えます。

手首は前腕と一緒に動いている

例えば、手のひらを上に向けたり下に向けたりしてみてください。

一見すると手首を捻っているように見えますが、実際には前腕にある橈骨と尺骨が動くことで、この回旋運動が行われています。

手のひらを下へ向ける「回内」では、橈骨が尺骨の周囲を回るように動きます。

手のひらを上へ向ける「回外」では、再び橈骨と尺骨の位置関係が変化します。

つまり、

ドアノブを回す。

ペットボトルを開ける。

ラケットを振る。

物を持ち替える。

こうした動作では、手首だけではなく前腕全体が動いています。

TFCCは、この橈骨と尺骨の遠位部の安定性にも関係しています。

そのためTFCCの痛みを「手首だけの問題」として考えると、見落としてしまう部分があります。

橈骨と尺骨の位置関係を見る

当院で重要視するものの一つが、橈骨と尺骨の動きです。

前腕には、

肘側にある近位橈尺関節。

手首側にある遠位橈尺関節。

そして橈骨と尺骨の間をつなぐ骨間膜があります。

これらが連動することで、前腕をスムーズに回すことができます。

例えば遠位橈尺関節の動きが低下していれば、回内・回外をするたびに手首周囲へ余計な力が加わる可能性があります。

その状態で仕事やスポーツなどによって何百回、何千回と手首を使えば、TFCC周囲へ負担が集中しても不思議ではありません。

そのため当院では、痛みのあるTFCCだけではなく、

橈骨と尺骨が正常に動ける状態なのか

を確認します。

骨間膜も重要です

橈骨と尺骨の間には「前腕骨間膜」という膜状の組織があります。

これは単に二本の骨をつないでいるだけの膜ではありません。

橈骨と尺骨の安定性や、前腕に加わった力の伝達にも関係しています。

手をついた時に加わった衝撃も、手首だけで止まるわけではありません。

手根骨から橈骨・尺骨へ、さらに肘や上腕へと力が伝わっていきます。

そのため転倒などをきっかけにTFCCを痛めた方では、前腕の骨間膜や肘周囲まで確認することがあります。

手根骨の並びも確認します

手首には8個の手根骨があります。

これらの小さな骨が互いに動くことで、手首はさまざまな方向へ動くことができます。

TFCCに近い三角骨や月状骨周囲をはじめ、手根骨の動きに偏りがあれば、手首全体の力の伝わり方も変化します。

当院では手根骨一つひとつの動きを確認し、必要に応じて関節や周囲の筋膜、骨膜などへアプローチします。

以前、腱鞘炎の記事でも書きましたが、手には小さな骨が非常に多く存在しています。

手首の症状では、筋肉や腱だけではなく、骨同士がきちんと動ける状態をつくることも重要です。

肘まで見る理由

さらに前腕の回旋をたどっていけば、肘にもつながります。

橈骨は肘側でも関節をつくっているため、肘周囲の動きが悪ければ前腕の回旋にも影響します。

例えば、

手首が痛い。

だから手首をかばう。

前腕を十分に回さず肘や肩で代償する。

その状態でさらに手を使い続ける。

こうしたことが繰り返されれば、最初は手首だけだった問題が前腕や肘、肩へ広がっていくこともあります。

そのため当院では、必要に応じて肘や上腕まで評価します。

当院ではどのようにアプローチするのか

TFCC損傷や手首の小指側の痛みに対して、状態に応じて、

・TFCC周囲の組織
・遠位橈尺関節
・橈骨と尺骨の位置関係
・前腕骨間膜
・前腕の回内・回外
・手根骨同士の動き
・手首周囲の筋膜や骨膜
・肘関節

などを評価します。

TFCCに余計な力を集中させている場所がないかを探し、前腕から手首までがスムーズに動ける状態をつくっていきます。

当院の治療方針

TFCCは手首を安定させるために重要な組織です。

そのため損傷の程度によっては固定や安静が必要になりますし、状態によっては医療機関での治療が優先されます。

しかし損傷した組織が回復した後にも痛みや動かしにくさが残っている場合、

「TFCCがまだ悪い」

だけではなく、

手首に負担を集中させる歪んだ構造が残っていないか

という視点も必要です。

武蔵浦和の整体 リップルオステオパシー整体院
院長 中野良太

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